LEGO®ムービー
全編がレゴブロックで作られた世界のなかで物語が展開する映画。レゴブロックで作られた体、部屋、建物、乗り物、それらが組み合わさった世界は、分解すれば元はどれも同じパーツでできている。そんなふうにお互いを交換することができるパーツで描かれる生活の様子を見ていると、体がレゴブロックでできていない僕たちでさえも、同じように交換してしまえる存在であるかのように思えてしまう。具体的でもあり抽象的でもあるレゴブロックの世界に、自分は他人と同じだということ、自分は他人と違うということが、重なる。そんな世界のなかで、この映画は同じでも違ってもどうでもいいじゃないか、と言ってくれる。あぁ、そうだよね!こんなに交換できる僕たちだって全然間違っていないんだよね。そうだよ、子供の頃を思い返してみても、レゴは、いつだって自分たちの想像力を全部肯定してくれたじゃないか。
自分はなぜ映画を観るのか。そんなこと考えながら映画観てないけど、何を期待して映画館へ足を運んでいるのか。きょうこの映画を観ていて、映画は道具なのかもしれないって思った。いま、ここを、よく見ようと虫眼鏡で拡大するような、自分や世界を俯瞰して見下ろすような、そうやって視点を切り替えて見つめるための、映画は道具なのかもしれないって思った。 #映画
19