ロロ「朝日を抱きしめてトゥナイト」

お客さんがまだぞくぞくと入場してるなか、椅子に座ってはじまるのを待っていると、舞台の奥から2枚の板を直角にくっつけた台車のようなものと、どちらも20代ぐらいのふたりの女の子が登場する。ひとりが台車に乗ってもうひとりが押す、遊んでいるようなそのやりとりから、台車に乗っているのは子供で、台車を押しているのがお母さんなのかなということがなんとなくわかってくる。でも、舞台の袖にはけて同じふたりが再度登場したとき、さっき台車に乗っていたほうの女の子が台車を押す側になり、押していたほうが乗る側となって、さっきお母さんだったほうが子供のようにはしゃいでいる。そんなやりとりを繰り返していると、お客さんの入場が終わっていて、そのまま演劇がはじまる。

内容は、感情を爆発させた人たちが大声で意味不明な言葉を2時間言いつづけるというようなもので、話があるようなないような、意味があるようなないような、真面目なのかふざけてるのか、良いのか悪いのかよくわからなかった。しかもすごく席がぎゅうぎゅうで、満員電車みたいに隣の人と肩が触れあいながらひたすらじっとしていると、とにかく尻が痛くて、ほんともう我慢できないくらい痛かったんだけど、だからもう最後のほう早く終われみたいな気持ちになってたけど、最後になってまた最初の母と娘が登場する。

「ねえ、どうしてマチコはマチコなの?」
「マチコのお母さんがマチマチコだからでしょ。」
「どうしてお母さんはマチマチコなの?」
「マチマチコのお母さんがマチマチマチコだったからだよ。」

これはうろ覚えな台詞だけど、そんな感じのやりとりが延々とつづく。そして、延々とつづくやりとりのなかで、マチコとマチマチコという娘と母の関係が、あるとき逆転し、母が娘のようになり、娘がまた母のようになって、そしてまた逆転してということを繰り返していく。いったいこれはなんなんだ。

演劇が終わって照明が明るくなると、あちこちから尻が痛いという声が聞こえた。駒場東大前駅に向かうけど、足を引き摺りながら歩いてる。とんでもない目に遭ったと思った。 #演劇

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