2014/05/26
大学生のとき、友達の映画の撮影を手伝った。友達の映画には学校の教室で高校生たちがホームルームをするシーンがあった。友達はいくつもの学校に問い合わせてようやく撮影場所を用意し、さまざまな友人たちに頼み込んで制服を持ってきてもらい1クラスぶんの高校生たちを用意した。映画はひとりで撮れないから、カメラ担当や音声担当といったスタッフも用意した。あらゆる人と場所の予定を調整して1回きりのチャンスの撮影当日、主人公が恋に落ちる女子生徒役の女の子が駅の名前を間違えて、似たような名前の全然違う場所にいることがわかった。いまから急いでこちらに向かっても間に合わない。しかたがないので、本当はエキストラとして来てもらった別の女の子に、代役としてそのヒロイン役をやってもらうことになった。なんとかホームルームのシーンを撮影したものの、そのあとのシーンに出てくる女の子も、もちろんその代役の女の子でなくてはならなくなった。学校以外でもその女の子を呼んで撮影は行われ、映画は完成した。
これは映画の、しかも大学生の映画の話だけど、当初の主人公が恋に落ちる女子生徒役の女の子は、いったいなんだったんだろう。誰かが、誰かの代わりになれるはずがない。それなのに、誰かが誰かの代わりをして済んでしまえるような気がするのは、なんでなんだろう。
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