マームとだれかさん・ごにんめ 名久井直子さん(ブックデザイナー)とジプシー

ブックデザイナーの名久井直子さんが、自分がデザインした本の話をしている姿を、青柳いづみがひたすら演じ続ける、演劇のような、そうでないような、「作業」。途中で青柳いづみが自分自身に戻って、自分が今なにをやっているのか説明したり、自分たちはどういうことをしているのかを、とうとうと話す。名久井さんの家で録音した音を再生したり、名久井さんが好きな入浴剤(製紙工場の匂いに似てるから)を嗅いだりする、そういう時間を観た。

2つのことに心を震わされた。誰かの話を聞いたり、一緒に買物に行ってみたりして、その人のことについて知ったことから、その人を舞台で再現しようとしていること。それが、いったい何になろうと、ならなくても、作業を続けてみること。そういう予感に従ってなにかをしている人たちがいるってことが、なんだか勇気が持てる気がする。

もうひとつは、デザインをするって仕事の素晴らしさ。青柳いづみ(あるいは、マームとジプシーの藤田貴大)の言葉を借りるなら、僕だって、全然デザインやってないけど、名前だけだけど、それでもデザインすることのはしっこで、言葉の出口に立って働くことができているっていうこと、もうすこし誇りに思ってもいいんじゃないかなあって思えた。

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演劇

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