2015/12/25
戸田公園の温泉にでも行こうと朝から張り切って家を出た。
その前に腹ごしらえと思って朝霞のベーカリーに入って食パンを注文したら、品切。あと10分ほどで焼き上がるとのこと。
Rettyによれば、ここの食パンはかなり美味しいらしい。
せっかくだから待とうじゃないか。
今日の私は井の頭五郎だ。
近所の商店街をうろうろして、神社でおみくじ引いたりなんかして店に戻ってきたら、3斤分もある長い食パンが出てきた。
だいぶ、でかい。
一週間毎日食べ続けても余ってしまいそうな程のボリュームだ。
熱をこもらせないために軽めに包まれた焼きたてのパンからは、ほかほかの湯気がたちあがっている。
この町の人は食パンを1斤でなく1本買うのが普通なんだろうか?
本当は1斤どころか半斤でもよかったけど、なぜかそれを言えない空気があった。
私は平静をよそおって、あたかも最初からこれを買いたかったんだというように、お金を渡そうとした。
しかし、これを買ってしまうと温泉には行けないし、その前に電車にも乗れない。自分の乗った車両の二両先まで香ばしいパンの香りをお届けしかねない。
土壇場で勇気を出して、「すいません、やっぱり半分にしてください」とお願いした。
するとレジのお姉さん、怪訝な表情で「半分にすると形が崩れますよ?それでもいいなら半分にして袋2枚おつけしますけど…。」とのこと。
やっぱりどうやっても無理だ、1本買うことが前提になっている。
少量買うことはアウトオブ選択肢、カッティングすら邪道・非朝霞民と見なされる。
この町の食パン消費量の常識についてあれこれ言うのはもはや無意味だと気づいた。
これ以上抵抗するには私は非力過ぎた。
そしてかれこれ30分近く朝霞駅のホームでまめぶろを書いている。
冬の朝日が目に眩しい。
パンの湯気も落ち着き私の手も冷たくなってきたので、今日のところは自宅に引き返すことにしたい。
みなさん、メリークリスマス。